昨日、帰宅すると、テーブルの上に喪中はがきが置いてあった。奥様の名前で送られて来た。それが何を意味するかすぐにわかった。吉田さんとは、生涯でたった1週間ほどの出会いに過ぎない。それからもう30年前後経っている。しかし、年賀状だけのお付き合いに過ぎなかったのだが、一度たりとも忘れたことのない方だ。
僕は、そのころ、某百貨店のイベントを担当していた。「北海道物産展」で顧客を動員出来るインパクトのある催事を探していた。僕の盟友であった、某イベント会社のI君が見つけて来たのが、吉田さんの「北海道の野鳥の写真」だ!。僕にも、閃いたものがあった。これはいけるぞと。そして、その写真展を開催させていただいたのだ。
吉田さんの奥様からの喪中はがきに添え書きがあった。「その節は大変お世話になりまして有難うございました。」と。僕は一瞬、吉田さんご本人のことだと思った。そして、次の瞬間、当時のことが蘇って来た。そうだ、その写真展のとき、ご夫婦で来ていただいたのだと。そして、自然に憧れて、確か越後あたりから、若い頃から北海道に移住されて、野鳥の写真一途に生きて来られたんだと、吉田さんが少年のように語って下さったのだ。「アカゲラ、しまぶくろう、おおわし」などなど.....。尽きることなく、お話しされる、吉田さんから、「2度の結婚のお話」を承ったのだ。そして、感動した。鳥のことしか考えない吉田さんに愛想を尽かした奥様が家を出られた。しばらく、独身生活を送っていた吉田さんに、生活の不自由を危惧する周りの人から再婚を世話され見合いした相手が、この奥様だったと。確かそういうお話だったと記憶している。つまり、2度同じ女性と結婚されたわけだ。
もう何年になるだろう!?10年も前かなぁ。一度釧路へおいでよ案内するから、と、吉田さんから誘われたことがある。今思えば、行かなかったことが残念である。
享年73歳。また、何れの時か、あの世で酒を酌み交わしましょう!











